論者の専門とする研究対象は、19世紀から20世紀にかけてスペイン・バルセロナで活躍した建築家アントニ・ガウディ(Antoni Gaudí, 1852-1926)である。これまでガウディの建築論的研究として、ガウディの言説を対象とした彼の思想的系譜を考察してきた 。本稿では、イタリア・フィレンツェで活躍したフィリッポ・ブルネレスキ(Filippo Brunelleschi, 1377-1446)を俎上にのせ、両者の共通項を抽出することを試みる。