本プロジェクトでは,データの均衡化を図るとともに,一方で,データの多様性も拡張していく予定である。その一つとして,今回は,インドにおいて,現地の人が,日本から来ている日本人に,観光地や食べ物などを説明する「やりとり」のデータを収集した。この種のデータは,日本語教育の現場にも直結するデータであり,別途,開発中の『自然会話リソースバンク (Natural Conversation Resource Bank : NCRB)』の「教材作成支援機能」を使って,教材化していくことも想定したデータである。今回の発表では,会話収集の状況や,屋外でのデータ録画の注意点などのデータ収集に関する具体的なノウハウも紹介しながら,今回のデータの分析の観点や活用の可能性などについて論じる。