英語母語話者(男性)は初対面の会話では、「知的で有能な姿を見せる」ことを心がけ、日本語母語話者は「相手に合わせる」ように心がける傾向が示唆されている(津田他, 2015; 重光, 2015)。本データセッションでは、男性の初対面二人の会話データを二つ使い、会話の中に言語のもつ社会・文化的背景がどのように現れているかを談話分析し、議論する。分析対象の会話データは、1) 日本語母語話者同士の日本語の会話、2) 英語母語話者と日本語母語話者の英語による会話で、それぞれ 30 分ほどの長さである。当日は、簡易トランスクリプトを配布し、日本語の会話、異文化接触の会話で、言語のもつ文化・社会的背景の談話の中での働きを分析してもらう。