音楽をはじめとした舞台芸術は、演者と観客の存在感や、両者のインタラクションによって生み出される独特の一体感が一つの価値である。その一方で、時間や場所を問わず手軽に音楽を楽しむための様々な技術がこれまでに考案されてきた。こうした音楽情報処理技術は、音楽における音響信号の記録・再現に特化することで、音楽行為における身体や時間、場所などに関する制限から解放してきたと言える。しかしながら、演奏者の存在感を提示することは不十分であった。
そこで本研究では、デジタル音楽演奏メディアの利便性と、演奏者の存在感の提示を