風洞実験による汚染物質濃度の予測では、広範囲におよぶ汚染物質拡散を対象とする場合、風洞の大きさの制限から模型の縮尺率を小さくをせざるを得ないため、実験精度が低下する恐れがある。そこで本研究では、模型の縮尺率を1/300、1/600、1/1000の3種類に変えた風洞実験を実施し、模型縮尺率が無次元濃度に及ぼす影響を調査した。その結果、1/300~1/1000の範囲で無次元濃度の時間平均値、変動成分の標準偏差、最大瞬間値は縮尺率にほとんど依存しないことが確認された。