本研究はモンゴル国ウランバートル周辺部に拡大する低層の住居地域「ゲル地区」および、社会主義時代に建設されたアパートという、二つの定住の系譜に見られるモンゴル独自の定住の形に着目し、住居の実態調査を行い、20世紀以降の近現代モンゴルにおける定住の住まいのあり方を明らかにする。具体的には、2013年より継続するゲル地区の住まいに関する実態調査をさらに進め、自力建設住居の建設工法に焦点を当てた実態調査を行うとともに、社会主義時代に建設されたアパート住居内部の間取りの変容および住まい方に関する調査を実施し、建築設