モンゴル国では19世紀末よりウランバートルに都市部が形成され、清朝支配、社会主義時代を経て1992年に市場経済化という社会制度の変遷を経ながら発展を遂げてきた。その中で人々は社会主義時代にソビエト連邦の技術者が計画したアパート、都市辺縁部に一時的な居住地から始まった定住地であるゲル地区での低層の住まいという二つの定住の形式の中、自力で住まいを変容させながら暮らしてきた。ゲルによる遊牧における居住文化を源流とし、他国の居住形式の影響を受けながら、モンゴルの定住はどのように形成され、発展、変容してきたのかを明