本論文は、日本の大学英語授業におけるディスカッションの特徴を質的に分析したものである。4人の大学生によるディスカッションの録音データから、議論の構造とそこに見られる特性を同定し、さらにそれを3つのカテゴリー<視野の狭さ、コミュニケーション・ギャップ、オンとオフの使い分け>に分類した。ディスカッションはクリティカルシンキング力を養う効果があると考えられるが、そのために必要なアーギュメントが今回のグループには欠けており、一面的な見方で結論を導こうとする傾向が見られた。