高演色型蛍光灯と高演色のLED照明における印刷物などの色の見えを比較、評価した。蛍光灯にアイグラフィックス社のアイベルライン(Ra97)を、LED照明に京セラのCERAPHIC(Ra96)を用い、並置した2台の照明ブースそれぞれに設置した。LED照明は調光器を用いて、蛍光灯とほぼ同じ照度の約1100[lx]に合わせた。客観評価用に、印刷の色域をほぼカバーするISO12642カラーチャートの印刷物の分光反射率を測定し、蛍光灯とLEDの分光分布データを用いてXYZ三刺激値を計算、L*a*b*値を算出して両者の色差を求めた。746色の色票に対し、最大色差1.94、平均色差は0.53であった。また、Macbeth Color Checker(24色)を用いて両光源下での色の見えを目視比較した結果、LEDの方が蛍光灯よりやや青みに色相がずれて見えることがわかった。これは、LEDの紫側の発光分布の影響によるものと考えられる。