印刷物の品質検査や色調評価を行う場合には,標準化された観察条件1)が用いられており,2000lx±250lxの観察照度が推奨されている.しかし,屋内環境においてそのような高い照度を我々が日常生活で経験することはなく,ほとんどは1000lx未満である.我々は先行研究において,反射物の色評価に2000lxの高照度が必要なのかを主観評価実験により調査した.しかし,被験者数が4人と少なく,客観性に乏しかった.
本研究では,被験者を15人に増やして主観評価実験を行い,2000lxの必要性について検証した.